オートコールは電話業務の生産性を向上させ、スタッフの負担を軽減できるシステムです。導入にあたって費用相場やどのような料金形態かを知りたいという方もいらっしゃるでしょう。この記事では、オートコール導入の費用相場や料金の内訳、費用以外にも確認しておくべきポイントを解説します。
オートコールはサービスを提供している会社によって導入形態が異なります。会社独自の料金システムを採用していることが多いため、相場がわかりにくくなっています。
そのためオートコールのおもな導入形態である、「システム導入型」「クラウド型」「委託型」の3つを理解して、それぞれの相場の費用を把握することが有効です。
「システム導入型」
オートコールシステムを自社のサーバーに追加して利用する方法です。システムを購入するため、自社の業務にあわせたカスタマイズや、既存システムの連携が自由に行えます。その分、サーバー機器の設置が必要となり、初期費用は高くなります。
「クラウド型」
提供会社のサーバーにアクセスしてオートコールシステムを利用する方法です。用意されたサービスやプランの中から選択して簡単に導入できますが、機能のカスタマイズなどの自由度は下がります。
「委託型」
委託会社に電話業務を依頼する方法です。電話応対を代行してくれるため、サーバーの設置やクラウド契約などの必要がありませんが、できる内容は限定的です。
オートコールの導入にかかる費用について、料金内訳と相場について解説します。
オートコールの導入にかかる料金内訳はサービス内容によっても異なりますが、おもに「初期費用」「月額費用」「通話料」の3つに分類できます。
「初期費用」
システム導入型の場合、システムの購入費用などがかかります。
「月額費用」
システム導入型であれば保守費用、クラウド型は月額利用料などが発生します。
「通話料」
1通話あたりの単価料金です。システム導入型・クラウド型・委託型すべてに発生する料金です。
「システム導入型」「クラウド型」「委託型」のそれぞれ分けて費用相場を見てみましょう。
| システム導入型 | クラウド型 | 委託型 |
初期費用 | 200万円 | 0~5万円 | 0円 |
月額費用 | 3万円 | 3~8万円 | 0円 |
通話料 | 1コール10円 | 1コール20円~ | 1コールあたり20~30円 |
システム導入型は初期費用が高額になる傾向です。
クラウド型はプランによって料金が大きく異なることが特徴です。たとえばコール数1,000件以内は定額で、超過した分は1コールごとに従量課金制になるプランや、制限なしにコールできるプランなどさまざまです。
委託型は初期費用と月額費用がかからないケースが一般的です。
オートコールは導入形態によって費用相場は大きく異なります。ただし、単に高い安いだけでなく、費用対効果を検討することが大切です。そのため費用以外にも以下のポイントを押さえておく必要があります。
オートコールの導入時は、費用と合わせて以下のポイントも確認しましょう。
オートコールはまず、自社が利用したい用途に合わせて選ぶ必要があります。架電業務では営業などのテレアポ業務やマーケティング業務、督促業務など、利用用途はさまざまです。どのような用途でオートコールを利用するのか、どのような効果を期待するのかを明確にしておくことで、機能性などを考慮しやすくなります。
オートコールは各提供会社によって、発信可能な最大コール数は異なります。とくにアンケート調査などは発信できる件数が多いほど成果につながりやすいため、最大コール数の多さは重要です。
とはいえ、最大コール数に比例してその分コストも上昇するのが一般的です。自社の業務に合わせて必要数を算出し、対応可能なサービスを導入するとよいでしょう。
オートコールの自動音声の種類や品質についても確認しましょう。音声には、機械音で読み上げる方法と、プロの声優さんなどによる録音、スタッフによる録音などがあります。
相手から直接顔が見えない電話での対応は、声のトーンなどで印象が大きく左右されます。とくに機械的な音声は電話をすぐに切られてしまう可能性も高まり、聞き取りにくいと相手にストレスを与えてしまいます。業務の内容にも合わせて、最適な音声を選びましょう。
オートコールの機能に、SMSが送信できる機能が備わっているものが便利です。たとえば詳細の情報を伝えたいときにSMSでメッセージを送信すればスムーズです。わざわざ電話先のお客様にメモをとってもらう必要がなくなり、聞き間違いなどのリスクなく伝えられます。また通話時間の低減にもつながるため、メリットの大きい機能です。
オペレーターへの転送機能も重要なポイントです。音声の案内に従って電話のボタンを選択していけば、自動音声からオペレーターにつなげられます。オートコールだけでは案内や対応が不十分なケースもあるため、転送機能が備わっていることは顧客満足度にもつながります。
オートコールの導入費用は、導入形態によってそれぞれ初 期費用や月額費用、通話料などは異なります。また同じ形態でも料金設定の幅が広いといった特徴もあります。費用ももちろん大切ですが、費用対効果も検討するようにしましょう。