IVR(電話の自動音声応答)とは?仕組みや種類、CTI、オートコールとの違い
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電話での問い合わせをした際に、「xxの場合は1を、△△の場合は2を」といったような音声応答を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

いまや身近に触れることの多い電話の自動音声応答システムIVRですが、どんな仕組みで、他のシステムとは何が違うか正しく把握できている方は少ないかもしれません。

本記事では、IVR(電話の自動音声応答)とは何か、その仕組みや種類、CTI、オートコールとの違いについて紹介します。

IVR(電話の自動音声応答)とは

IVR(電話の自動音声応答)とは、Interactive Voice Responseの略です。電話を通じて、自動的に音声メッセージやメニューが提供され、ユーザーは選択肢を選ぶことで情報やサービスを利用することができます。

IVRシステムは、さまざまな業界で利用されています。例えば、銀行や保険会社では、顧客がアカウント残高や支払いステータスなどの情報を簡単に確認できたり、また、航空会社やホテルでは、予約の確認や変更、キャンセルなどを電話で行うことができます。

IVRシステムは、顧客サービスを効率的に運営するための重要なツールです。ユーザーは、自分のニーズに合わせて最適な選択肢を選ぶことができ、時間と手間を節約することができます。

IVRの仕組みとは?

IVRでは、顧客からの電話に対し、自動音声でガイダンスを案内をし、プッシュ操作で得た情報をもとに、顧客が聞きたい回答を自動音声で返答したり、必要に応じてその回答に適した応対をすることができます。

IVRシステム導入メリットの一つは、人間のオペレーターが不在の場合でも、自動応答が行われることです。これにより、ユーザーはいつでも情報にアクセスできるだけでなく、混雑した電話線の待ち時間を短縮することもできます。

さらに、IVRシステムは顧客に合わせて柔軟な設定が可能です。例えば、特定の商品やサービスに関する情報を提供するメニューを作成したり、顧客の問い合わせを特定の部署に転送したりすることができます。

IVRの種類

IVRの種類は、以下のようなものがあります。

  1. デジタル音声応答(DTMF):電話のキーパッドを使って数字を入力する方式。

  2. 音声認識:音声コマンドを認識して応答する方式。

  3. テキスト対話:音声ではなくテキストメッセージで対話する方式。

  4. 自然言語処理:自然な言葉での対話を可能にする方式。

CTI(コンピュータ電話統合)やオートコールとの違い

CTI(Computer Telephony Integration)は、コンピュータと電話システムを統合する技術です。CTIシステムは、電話の着信や発信、通話情報の取得や制御などをコンピュータ上で行うことができます。

一方、IVRは、電話システムの一種であり、自動音声案内や音声認識を利用して、電話の受け付けや情報の提供を行う仕組みです。顧客が電話で指示に従い、キーパッドを使って選択肢を入力すると、IVRシステムは適切な応答を提供します。

つまり、CTIはコンピュータと電話システムの統合を指し、電話の制御や通話情報の取得を行います。そのCTIの一つとしてIVRが存在します。IVRは電話システムの機能であり、顧客が電話によって情報を取得するための自動音声案内システムです。

また、オートコールは、自動的に電話をかけるシステムであり、大量の電話を効率的に処理することができます。オートコールは、特定のメッセージを再生したり、顧客の応答を収集したりするために使用されます。例えば、広告キャンペーンや調査のために大量の電話をかける際に活用されます。

オートコールシステムで架電した通話相手が、IVRに従って電話のボタンをプッシュ操作することで、一方通行ではない、双方向のやり取りを行うことができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事ではIVR、CTI、オートコールとの違いについて触れました。

IVRとは、電話の自動音声応答を意味し、CTIに統合されているシステムの1つです。オートコールと併せて活用する場合は、通話相手に自動音声応答に従って操作してもらうことで、顧客の意向を自動で聞き取ることができます。

電話システムを導入される際は、自社の目的に沿って、適切なシステムを導入してみてください。