掘り起こしに電話を活用するメリット

まずは、電話による掘り起こしのメリットについて紹介します。

直接会話ができる

相手と直接会話できる点は、大きなメリットです。顧客のトーンや言葉遣いから、その時の状況や感情を把握できるため、顧客に寄り添った対応が可能になります。興味を持っていそうな内容は、さらに深く掘り下げてニーズを把握することで、最適な提案をしやすくなります。電話は、相手のリアクションによってアプローチを変えられるため、成果にもつなげやすいでしょう。

初期費用がDMなどに比べて抑えられる

休眠顧客の掘り起こしなど顧客へのアプローチとして、DM送付もひとつの方法です。しかしチラシの作成や送付などには、手間と費用が発生してしまいます。 一方、休眠顧客は過去にやりとりがあるため、名刺やメールなどから電話番号を把握できることも多いです。電話番号を収集してリスト化するだけで、休眠顧客の掘り起こしができるコストパフォーマンスの高さがあります。

マーケティングリサーチにもつながる

電話でのアプローチ方法は、顧客の声を直接聞き、今後の改善に活かせるメリットがあります。なぜ購入をやめたのか、どのような商品やサービスを求めているのかなどの意見を直接、聞くことができます。不満に感じていることなどがあれば、お詫びや説明、別の提案なども行えますし、さまざまな意見を収集することで自社サービスの改善に活用もできます。

掘り起こしに電話を活用する際のポイント

次に、電話による掘り起こしのポイントを紹介します。

相手の都合にあわせて時間を設定する

電話営業は、かけるタイミングが重要です。相手が忙しい時間帯にかけてしまうと、つないでもらえなかったりゆっくり話を聞いてもらえなかったりする可能性があります。業種によって余裕ができる時間帯は異なるため、相手のスケジュールを予測して、落ち着いていそうな時間帯に電話をかけることがポイントです。

相手の課題を聞き出す

電話営業のメリットは、相手のニーズを引き出せることです。こちらから一方的に話を伝えるだけでは、相手の関心を引くことはできません。相手に質問を投げかけて、ニーズを把握したり課題を聞き出すことがポイントです。課題解決につながる提案やニーズにマッチした情報を提供することで、自社サービスの必要性を感じてもらいやすくなります。

明るいトーンで簡潔に話す

電話での第一印象は、非常に重要です。明るいトーンでハキハキ話すことで、相手に好印象を与えられます。また簡潔な内容であることもポイントです。長々と説明せず、要点を簡潔にまとめて伝えるようにしましょう。

掘り起こしに電話を活用する際の手順

休眠顧客の掘り起こしで電話を使う場合は、以下の手順で準備を進めましょう。

1. 休眠顧客をリストアップ まずは、休眠顧客の定義を明確にします。購入履歴がない期間や利用頻度、購入金額、顧客属性（年齢、性別、地域など）というように、休眠顧客の定義を決めてからリストアップしましょう。また属性や期間などによって、複数のグループに分けしておくことも大切です。

2. 掘り起こすターゲットを決める 休眠顧客すべてに電話をするのではなく、ターゲットを絞っておくことで効果的なアプローチが可能です。再購入の可能性が高い顧客や、頻繁に利用していた顧客、高額商品を購入した顧客は、重要なターゲットであるため優先的にアプローチします。

3. 休眠顧客を調査・分析する 過去の購入履歴や問い合わせ内容から休眠理由を推測したり、顧客アンケートやレビューなどを参考にしたりして、なぜ休眠顧客となったのか調査・分析を行います。適切な調査・分析により、休眠顧客のニーズや状況の理解につながるため、より効果的なアプローチができるでしょう。

4. 掘り起こし用のトークスクリプトを作成 事前にしっかりとトークスクリプトを作成しておくことも必要です。顧客の購入履歴から、興味をひきそうな内容や情報を反映させることが大切です。形式張った内容ではなく、顧客の反応にあわせられる柔軟性も持たせましょう。

まとめ

今回は、電話による休眠顧客への掘り起こしについて解説しました。電話営業は、連絡先のリストさえ集約できれば、コストをかけることなくすぐに着手できます。相手の反応を伺いながら、ニーズを伺ったり新たな提案をしたりできるため、成果にもつながりやすい方法です。これまで休眠顧客を放置していた場合は、電話によるアプローチをかけてみてはいかがでしょうか。